社内・社外への文章技術・メール文書技術向上ガイド

■文章の基本ルールを守る

文章には基本的なルールがあります。そのルールを破ると読み手にとって読みづらいだけでなく、迷わせることになってしまうことになります。下に記述する基本ルールを守り、読み手に優しい文章を作成しましょう。

①二重否定は使用しない

二重否定とは「~しないと、~できない」のように、1つの文章に否定形が重なってしまうことです。二重否定は両方とも否定形になっているため、読み手が本当はどうするべきなのか迷ってしまうことがあります。
例)二重否定をしている悪い文章
毎日、データのバックアップをとっておかないと、万一のトラブルに備えられない。
例)二重否定を書き換えた良い文章
毎日、データのバックアップをとっておけば、万一のトラブルにも備えられる。
※「しかし」や「だが」といった逆接の接続詞を続けることで二重否定と同様に分かりづらい原因となることもあるので注意して下さい。

②「~し、」で文章をつながない

「何々し、何々である」という文章は、意味がありまいになり、2つの意味に取れることがあるから使用しないようにしましょう。例えば「資格を取得し、昇進する」という文は「資格を取得した後で昇進をする」とも、「資格を取得した上で、昇進した」とも取れるからです。このような理由からも「~し、」で文章をつながないようにしましょう。

例)「~し、」で文章をつないでいる悪い文章
資格を取得し、昇進する
例)「~し、」を書き換えたよい文章
資格を取得してから、昇進する
資格を取得した結果、昇進した

③話し言葉は使用しない

話し言葉とは聞いたり、話したりするための口語表現で、ビジネス文章では使用するべきものではありません。次のような話し言葉を使用している場合は、削除するか書き換えましょう。
・「かなり」
・「だと思います」
・「いろいろ」「いろんな」
・「そんな」「どんな」
・「でしょう」

④文語体表現を使用しない
文語体表現とは「かような」、「これが」、「ごとく・ごとき」、「~されたい」といった言い回しのことです。これらは読む人に堅苦しく分かりにくいので、削除するか次のように、書き換えましょう。
・「いかなる」→「どのような」
・「ごとく・ごとき」→「のような・のように」
・「されたい」→「して下さい」
・「かような」→「このような」
・「のみならず」→「だけでなく、ばかりでなく」
・「いまだ~なき」→「今でも~がない」
・「少なからず」→「とても、大変」
・「~をもって」→「~で、~を使って」